10月上旬、いつも訪問している北海道勇払郡厚真町(あつまちょう)に行きました
今年は雨が多くて農作業が遅れているとか、厚真町の山側にある幌内(ほろない)地区は
今まさに稲刈り時期、稲穂がまぶしく輝いて、豊かな日本の秋が目の前に広がっていました。
今回は町が企画した「グリーンライフ・ツーリズム・モニターツアー」に私も同行。
北海道新聞で募集し、当選された方たち20代~60代の5組10人のお客様をお迎えしました。
2泊3日で厚真町の旅を楽しんでもらい、その感想を実際のツアーに生かそうという試み。
今まで私ひとりで見聞きしていたことが、実際にツアーになるのですからちょっとドキドキです
まずは、幌内の小納谷さんの圃場で『稲刈り体験』、鎌を使って刈り取ります。
なかなかはかどらないのに、腰だけが痛くなる。昔の人の苦労が忍ばれます。
今の文明の利器・コンバイン体験もさせてもらました。稲刈りをすると同時に「籾・もみ」に
までしてしまいます。その早さにビックリ
その後、幌内の集会場で『餅つき』を。杵が重くて、それを力強くおろすのですから、
本当に力
のいること分かりました。でも、臼と杵で作るお餅はとびきりの味。
この日のために「臼」を作って、餅つきを教えてくださった立浪さんご夫妻、ありがとうございました。
「おいしい」を作ることは、ちょっと根気がいること分かり、たのしかったです
そのお餅を「きなこ、ごま」で味付けしたり、黒豆を入れて「豆餅」にしたりしてお昼に。
たもぎたけのキノコ汁もおいし~い!おかあさんの味、素朴なのにおいしいがいっぱい。
皆さん大喜びでお代わりをしていました
その後、農家の小林さんのご指導のもと『昔の農機具体験』をしたり、町の学芸員・乾さんのご案内で
『遺跡発掘体験』に行ったりと充実の一日は終わろうとしていました。
夕食は宿泊場所でもある「こぶしの湯あつま」で『厚真御膳』を。
高松料理長が食材のほとんどを厚真町のものにして作ったと説明してくれました。
テーブルいっぱいの豪華なごちそうにに皆さん驚いていました
その内容は・・・・。
・行者ニンニクのおひたし ・ふき山菜の炒め物 ・マツカワとホッキのカルパッチョ
・茶碗蒸し ・秋鮭のトマト煮 ・野菜の天ぷら ・放牧豚のしゃぶしゃぶ
・厚真産さくら米の田舎風ちらし ・ジャガイモのムース・ハスカップソース
バりエーション豊かなメニューで、田舎風もあり、イタリア風もありの味わいに
『厚真町はおいしい!』を実体感できました
朝は、こんな感じの「正しい日本の朝ご飯」。
トマトジュースも特別仕立てになっていて、苦手な人でも飲めるようになってました。
元気な一日が始まる予感です。
2日目は、長谷さんの圃場へ『こくわ狩り』。たくさんの「こくわ」が実っていました。
あいにくの雨
アメニモマケズで、こくわの味見をしながらつみ取りしました。
「こくわ」は小さなキウイのような果実。味もキウイそのものです。
昔から滋養あふれる果実として珍重されていたものです。
午後は、この「こくわ」を使ってのジャム作り。
ハスカップ農家の土居さんご夫妻(若いです)がインストラクターで教えてくれました。
単身赴任で腕を磨いた「お父さんコンビ」の2人も楽しそうに作ってましたよ
その日のお昼はお弁当。
雨の中、パークゴルフ場のある公園に併設されたテントの中で『あつま食彩弁当』を。
この弁当箱は、私が東京のかっぱ橋道具街を2周してようや見つけたもの。
巻紙も作りました。こぶしちゃんが目印です。
お弁当の中味をどうするか、侃々諤々
5回も試作をしたとか?!
それに嫌がらずに協力してくれたドライブイン本郷さんに心から感謝です
3日目はようやく晴れてきました
発電所を見学して、厚真の町を見渡しました。山も海もある広大さ、ちょっと驚きました。
お昼は町に戻り、高寿司さんで「魚づくしの昼食」を。
これがツアー最後の食事なので、今までの内容と重ならないようにと、高寿司の大将が
考えに考えて作ってくれました。とてもリッチでおいしそう!
煮魚は「真カスベ」エイの仲間で東京では食べられない北海道ならではの高級魚です。
お吸い物は「タチ=たらの白子」、「ししゃも」も厚真で穫れたもの。
今は、隣町のむかわ町がししゃもの町として有名になってしまったけど、元祖はここなのです。
ほっきのひものかき揚げも美味。
すべておいしくて、さすが寿司屋が作った昼ご飯!また食べた~い!
これ以外にも、初日の夜は天体望遠鏡を野外に置いて、苫小牧天文同好会の菅原さんのガイドのもと
『星空観察
』、2日目は雨の中濡れないようにとテントを張って工藤さんの圃場で
『じゃがいも掘り』、最後の日には「北海道の森の名手・名人」に選ばれた新田さんの『炭焼き窯見学』と
たくさんの見所をご案内し、私も一緒に学んだり、たのしんだり。
参加してくださった方は、雨が降れば「傘」が、田んぼがぬかるんでいれば「長靴」が、外での弁当には
「温かいお茶」と「炭のコンロ」が出てくる役場の方々の気配りに感動していました。
それと何より食事が「とびきりおいしい」ことに驚いて、「こんなにしていただいて・・・」と
感謝でいっぱいのご様子でした。雨なのに全行程を楽しくすごせて、それがかえって得難い体験に
なって、忘れられない思い出になると言ってくださってました。よかったです、うれしい~
充実の2泊3日、協力してくださった町の方々に感謝ですね
厚真町は魅力ある見学スポットもたくさん、農業体験も収穫体験もできる。
もてなす人々もあたたかでやさしい・・・。
そして何よりも「おいしい!」。それは「たのしい!」につながると思った3日間でした。